白山・大汝避難小屋清掃登山      (文・写真 中川博人)

 
 

■9月6日(土)~9月7日(日)

参加者 (大汝小屋管理会員)中川博人、村上哲、池本順平、(JAC)八十嶋仁、藤江以住

8月9日に予定していた「山の日」制定記念大汝避難小屋清掃登山は台風直撃で中止、9月6日に延期して実施した。
 今年の夏山は天候に恵まれない。この日も雨こそ降らないものの、1500m以上は雲の中である。
 下山を釈迦新道に決めてきたが、9月からは週末マイカー規制が解除されてバスがないことに気付かず、失敗した・・。
 別当出合に駐車し、観光新道より登山開始。
 Mさんは砂防新道経由で室堂合流とした。Iさんは仕事柄あとから入山、大汝で待つことになる。
 白山へ登るクラシカルコースの観光新道、主稜線へ出るまでがきつい。
 稜線まで上がれば夏の終わりを迎えた千振尾根や釈迦岳の岩肌が綺麗だ。殿ヶ池小屋も基礎工事が大分進んでいた。
 室堂へ到着するとMさんが足の調子が悪いので南竜泊に変更との連絡。
 水を補給しそのまま大汝山へ向かう。巻道から千蛇ヶ池に出た。数人の登山者が大汝山頂に見える。
 千蛇ヶ池は万年雪が池の八分以上を隠している。その接線の水と雪の色合いが美しい。
 大汝山への岩稜を頑張って登ると、石垣に囲まれた「大汝神社」が迎えてくれる。社殿に一礼し、避難小屋に到着。
 すぐさまFさんが小屋内を清掃にかかる。
 廻りを一周し傷み具合を確認して、Yさんと東側の屋根置石を増やしていると、間もなくIさんが到着。
 まず浮き気味のトタン屋根に釘を打ち、続いて北西角の外壁が朽ち果てていたので剥がして新しい角材で補強した。
 その上から石垣の崩れを出来る限り積み上げた。
 しかし冬の凄まじい季節風と降雪で、来春にはまた崩れているだろうなと感じる。
 また直せばよい。
 避難者が来れば我々は外でツェルトを被るつもりでいたが、この日は誰も来なかった。
 翌朝、素晴らしい晴天。全員で「霊峰白山 大汝神社」に参拝し避難小屋の事なきを祈願する。
 大汝の朝は遺跡跡の様な厳かな大気に包まれ、翠ヶ池の濃緑の水面は、朝日に輝き、神々しいばかりであった。

 


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